脳卒中を発症したときの対処法
脳卒中が起こったら、発症から3時間以内に治療を受けることが重要です。症状が軽いと、救急車を呼ぶのをためらってしまいがちですが、脳卒中はしばしば軽い症状から始まり、時間の経過とともに悪化していきます。躊躇した時間が命取りになるケースもありますので、早急に119番へ電話しましょう。
周囲の人は、意識や呼吸、脈拍などを確かめ、救急車が到着するのを待ちましょう。
通報時のポイント
まず、119番に電話をかけ(携帯電話でもOK)、「救急車をお願いします」と伝えます。そして、発作を起こしたい人がいる住所を伝えてます。次に、電話をかけている人(あなた)の氏名、発作を起こしている人の氏名、年齢、性別を伝えます。
そして「いつ、どこで、何をしているときに、どのような発作を起こしたのか」を簡潔に伝えます。倒れてからの様子の変化、現在の様子(意識の有無、嘔吐はあるか、麻痺はみられるか)を具体的に伝えます。
安全な場所に寝かせ、気道を確保する
救急車が到着するまでの間、患者さんを安全な状態で寝かせることが重要です。
仰向けにしていると、吐いたものがのどに詰まってしまうので、麻痺がある側を上にして横向きに寝かせ、気道を確保します。ベルトやネクタイなど、体を締めつけるものは緩めます。
救急隊に状況を伝えます
救急車の手配をしてから到着するまでの時間は、全国平均で約6分です。救急隊が到着したら、患者さんの倒れたときの状況について、手短かに説明します。
救急隊員が脳卒中の疑いがあると判断した場合は、CTやMRI(磁気共鳴断層撮影)などの検査を行うことができ、神経内科や脳神経外科の専門医がいる病院に搬送されることになります。医療機関では、治療の同意書に署名を求められることもありますので、家族の人は必ず付き添ってください。